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2011年11月 野鳥について(2) |
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こんにちは。今月は前回の続き「保護中の飼育管理」になります。
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温度管理と飼育環境
鳥類の温度管理は大変重要です。一般に鳥類の体温は42℃前後といわれています。体温調節ができない雛や衰弱している鳥は、体温が下がり体力が消耗していきます。従って保温が必要になってきます。
保温にはペットショップなどで販売されている鳥用のヒーターなどがあります。身近なものではペットボトルを湯たんぽ代わりにしてもいいでしょう。ペットボトルなら汚れても消毒して廃棄することが出来ます。なお、ペットボトルはなるべく四角いものに熱湯をいれやけどしないように布にくるんで使用します。
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野鳥は鳥かごではなくダンボール箱に収容します。鳥かごは暴れたときに羽を痛める可能性があります。また、ダンボールは保温効果があり、暴れても羽を痛めにくく、使用後はそのまま廃棄できます。
野鳥にあった大きさのダンボール箱を用意し、新聞紙などをしいた上にペットボトルの湯たんぽを入れます。湯たんぽの間に鳥が入れるようにスペースをつくり、新聞紙やキッチンペーパー、ティッシュペーパーなどを短冊状にちぎって敷材にします。敷材があると身体を支えれない野鳥には支えになります。ただし、雛などの身体が小さい鳥は敷材に埋もれてしまうことがあるので、新聞紙やキッチンペーパー、ティッシュペーパーなどを円座のかたちに丸く固め、巣の代用になるものをつくってみるとよいでしょう。
室温は25〜38℃くらいを維持し羽毛の生えていない雛に関しては38℃前後と高めの室温を保ちます。
ダンボール箱には温度計を設置しておき、野鳥が暑がっていないか、寒がっていないかなどこまめにチェックします。羽毛が汚れると体温維持ができず、体力低下につながるので、排泄物はこまめに取り除き、形状もチェックしましょう。
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自力で体温維持ができるようになり、止まり木にも止まれるほどに成長・回復した野鳥には、翼を広げられるくらいの、大きめのダンボール箱を用意します。大型の野鳥では、大き目の鳥かご(あるいは犬用のケージ)の内側にダンボールをはったものも使用できます。段ボール箱の低い位置に止まり木を設置し、とりが出られないくらいの大きさの穴をいくつか開けておきます。
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野鳥は、保護される以前から体力的にも精神的にも強いストレスを受けています。したがって、野鳥を管理する場所はさらなるストレスを与えないよう、人や動物の声などで騒がしくない静かな場所を選んでください。野鳥の身体に触れることを最小限にし、できるだけ野鳥を休ませてあげます。排泄物などで汚れたものは、消毒、廃棄しましょう。 |
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2011年11月 食事管理 |
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この記事は2011年11月に制作された内容です。 |
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