坂井獣医科動物病院

/2月〈2〉 アニマルアロマについて
犬の嗅覚
動物がある種の臭いが好きなことは明らかで芳香物質の中にも、興味を示したりもしますがそうかといって動物の脳に感情的なものがあるとはいえないと思います。
ハーブや精油、花などの臭いをかいで体をこすり付けたり食べたりすることがありますが、なぜその様なことをするのか知る手立てがありません。ですので動物にアロマセラピーを施すのはある意味単純かもしれませんが、精油やハイドロゾルの品質や純度、希釈率などの要因が動物にアロマセラピーを使うときの安全性や効果に影響します。
もちろん動物の大きさ、鋭い嗅覚のことも考えていかなければなりません。例えば犬の鼻腔は人より広く、嗅覚は人間の50〜100倍も強く臭いを感じ取る受容体の数は人間でおよそ4500万〜5000万個ですが犬では平均で2億個もあるのです。
精油を動物に施すとき私たちが動物のために精油を選び調合しますが、動物自身に積極的に選ばせる方法もあります。
動物に精油やハイドロゾルを差し出すと、いろいろな反応を示します。もっとも強く興味を示すときは、瓶をなめたり、精油がついたあなたの手をなめたりします。ほかの反応では熱心に臭いを嗅ぎますが舐めなかったり臭いをかいでも、顔を背けたり、逃げ出したり、あるいは、直接かぐこともなく本能的に体を引くこともあります。これらの反応は動物がその精油を必要としているかどうかの見分ける基本になります。

犬の嗅覚
人間4500万〜5000万個
犬では平均で2億個
嗅覚は人間の50〜100倍
精油の見分け方
市場にはあまりにもたくさんのアロマセラピー製品が売られていて、一般の人にはどれが本物かをみ分けるのは非常に難しい状態です。

ペットショップにおいてアロマ入りのシャンプーやキャンドルなどがおいてあると思います。これらは人工的な香料であるのはみなさんもわかっていると思われますがフルーツのような自然の香りがするので天然の製品だと勘違いしてしまいます。

本当の精油は(天然の香料)はこのような製品の香りなどのために使用されることはないということを一般の人は知りません。このような人工化学物質の混合物は芳香油(フレグランスオイル)といわれています。

一方本物のアロマセラピー製品は100%天然で、直接、植物から抽出した芳香物質だけを含むものです。しかし本物の精油などを使うときにも注意しなければならないのは品質が千差万別なことです。

一般に100%天然のように勘違いしやすいが実際は化学合成の香料である例
アップル、アプリコット、バナナ、グレープ、いちじく、キュウイ、ピーチ、パパイヤ、パイナップル、ザクロ、ラズベリー、ストロベリー、キイチゴブルーベリーなど

精油について

精油の見分け方

まだまだお伝えしたいことはたくさんありますが今回はここまでにしたいと思います。これを読んで動物にアロマセラピーを施すことについて少しわかっていただければうれしいです。みなさんにまだ知られていないアニマルアロマセラピーですがこれからも伝えていけたらなと願っています。

2月〈1〉 アニマルアロマについて
この記事は2007年2月現在制作された内容です。記載内容は予告なく修正、変更を行なう場合が有ります。
Copyright (C) 2006 Sakai Animal Hospital All Rights Reserved.