/ 12月〈1〉 泌尿器疾患について(膀胱炎、尿路感染症)
みなさんこんにちは。だんだんと寒さも厳しくなってくる季節になりました。クリスマスも近づき愛犬、愛猫にクリスマスのお洋服を購入するかたもいらっしゃるのではないでしょうか?クリスマス、お正月とあわただしい月になると思いますが、みなさん、健康管理には十分気をつけてくださいね!
今月は寒い時期になると増える猫の泌尿器疾患の話をしたいと思います。

膀胱炎、尿路感染症
膀胱とは腎臓から尿管を通って送られてくる尿を一時ためておく袋状の器官です。また、尿路とは腎臓、尿管、膀胱、尿道をいいます。

原因
膀胱炎、尿路感染症は通常、下部の尿路から上部へと細菌や真菌などが進入して発症します。猫ではいろいろな原因から尿結石ができ、それが膀胱や尿路を傷つけて細菌が繁殖しやすい状態になって炎症が広がることがあります。

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症状
尿の回数が増えるが尿量はさほど増えません(頻尿)。そのうちにいつもの場所以外のところでも排尿するようになり、排尿中には大声で鳴きながらしたり、おなかに触るととても痛がったり、尿が詰まると腹部が膨満したりします。
膀胱炎では、細菌の繁殖により尿が白っぽくなったり、膀胱や尿管の粘膜からの出血のため赤い尿(出血尿)が出ることもあります。

診断
頻尿と尿の色により、尿路疾患を疑います。症状からは尿石症、猫泌尿器症候群との鑑別は困難です。
尿道閉塞を伴う場合はレントゲン検査により膀胱の拡張、結石を知ることができます。
超音波検査では膀胱壁の肥厚、膀胱内腫瘍などが確認できます。


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12月〈2〉尿石症(猫泌尿器症候群)について

この記事は2008年12月現在制作された内容です。記載内容は予告なく修正、変更を行なう場合が有ります。
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