坂井獣医科 Sakai Animal Hospital
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  2012年5月 呼吸器疾患「咳」について  
     
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咳とは
咳は動物にとって重要な肺の防御機構です。咳は、咽頭から末梢気道までの気道における機械的または化学的刺激の結果、反射的に生じるものです。たとえば、気管支粘膜に炎症や感染があったり、気管自体が潰れていたり、気管支内に分泌物が貯留していると咳が生じます。

咳は、呼吸器疾患があることのサインであり、それ自体は病気ではありません。その一方で、咳をすることによって、のどの痛み、胸部痛、体力消耗、不眠などの有害な反応も生じます。したがって咳の原因疾患を正確につきとめ、それをしっかり治療することがもっとも重要です。病態に応じて楽に咳をさせることも必要となります。

 
   
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原因
犬の咳はさまざまな原因で生じますが、よくみられる原因としては、ケンネルコフ、慢性心不全、心肥大による気管支の圧迫、気管虚脱、気管支虚脱、犬の慢性気管支炎、気管支肺炎があります。慢性鼻炎による後鼻漏も、咳の原因になります。まれですが、気管支内に異物があったり、肺腫瘍が気管支を圧迫したり、胸水があっても咳を生じることがあります。

 
     
 

画像3症状
咳の性質は「ハホンハホン」という甲高く大きな音を起こす乾咳、「ごほっごほっ」という、こもった小さな音の湿咳、および乾咳が強く続き最後に「カーッ」といって痰を出す痰産生咳の3つに大きく分けられます。口の中に出た痰はほとんどの場合すぐに嚥下されてしまうので口の外には出てきません。乾咳では通常前をむいたまま咳をすることができますが、痰産生咳は最後に強く痰を吐き出すので強い呼気となり、腹筋が強く緊張するため、背中を丸め、頭を下に向け、喀出した痰を舐めとるしぐさがみられます。

ケンネルコフや心肥大による気管支の圧迫などの中枢気道性疾患では、音が大きく、非常に強い持続性の咳がみとめられます。

気管虚脱では、ガチョウの鳴き声様のグワーグワー音が苦しそうに続き、せきとも喘鳴(ゼーゼー音)とも判別しがたいこともあります。この気管虚脱の症状は、夏の暑い季節に特に悪化します。持続時間では、2,3回で終わってしまう単発性発咳と数分から数十分続く持続性発咳にわけられます。また、興奮時にのみ生じる場合と、安静時にも咳が生じる場合があります。

飲水後などに「ゲーゲー」いう(のど詰まりのような動作)は症状は似ていますが、せきではありません。



 
 

2012年5月 診断について

 
  この記事は2012年5月に制作された内容です。  
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