坂井獣医科 Sakai Animal Hospital
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  2012年7月 犬と猫のナゼナニ(2)  
 

 


 
 

画像4質問3 犬や猫に味覚はないのでしょうか?
人ほど多くの味は識別できませんが、味覚はあります。

味覚とは、水に溶けた化学物質が感覚上皮にさようして生じる感覚のことで、原理的には嗅覚と同じです。味覚は味らいとよばれる舌の感覚器で受容されますが、犬や猫は、この数が人よりもずっと少ないのが特徴です。人の味らいの数が約9000あるのに対し、犬は1700件ほどです。

そもそも味とは、基本的に甘味、酸味、苦味、塩辛さの4つから成り、それらが複雑に組み合わさって多彩な味わいが生み出されます。しかし、味覚の発達した人と違って、犬や猫は、これらの味すべてに反応するわけではありません。ただし犬には、糖に反応するレセプター(受容体)が多くあります。このため犬は甘いものを好むのです。甘味は、糖だけでなくアミノ酸でも感じることが出来ます。なを、糖に反応するレセプターと苦味に反応するレセプターは同じなので、犬は苦味もよく識別するはずです。糖の次には酸に反応するレセプターが多いので、酸味にも反応します。ただし、塩分を感じる味らいは少ないようです。

猫にも糖に反応するレセプターは多くあります。しかし、こちらは甘味のあるアミノ酸には反応しますが、単体の糖分には反応しません。苦味を感じる味らいはたくさんありますが、酸味や塩辛さには反応しないようです。

 

 
   
 

質問 抜け毛の多い犬と少ない犬がいるのはなぜでしょうか?
画像5その犬の持つ被毛の種類によります。

犬の被毛は、まっすぐでかなり硬いオーバーコート(上毛)と、短くてやわらかくてウェーブのあるアンダーコート(下毛)の2種類にわけられます。どちらも1つの毛包から、オーバーコートを囲むように複数のアンダーコートが生えるのが基本です。

オーバーコートは、雨をすばやくはじいて体温を維持する役割をはたします。アンダーコートは、冬になると密度が高まって身体を保温します。

犬には、この2種類の毛を両方持つダブルコートと、片方しか持たないシングルコートがあります。多くはダブルコートですが、室内飼育用に品種改良されたヨークシャテリアやシーズー、マルチーズなどはオーバーコートしかないため、抜け毛が少なめです。これは特に室内飼いした場合、犬の抜け毛が少なめです。これは特に室内飼いした場合、犬の抜け毛が、飼い主さんにとって大きな問題となるからです。

なを、オーバーコートは春から秋にかけて脱毛します。特に春は大量に抜け毛が抜けるので、被毛がもつれやすいこれらの犬は、毎日グルーミングをしてあげる必要があります。冷暖房のおかげで、室内が一年中快適な温度に保たれているため、被毛の抜け換わりがうまくいかず、夏でもたくさんの毛に覆われている犬がいるので注意が必要です。

猫にも犬と同様オーバーコートとアンダーコートがあり、オーバーコートによって毛の色が決まります。


 
  参考資料 AS  
 

2012年7月 犬と猫のナゼナニ

 
  この記事は2012年7月に制作された内容です。  
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