坂井獣医科 Sakai Animal Hospital
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診察室日記
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  2016年5月 ペットロスについて  
 

ペットロスについて私たちにとって何年間も共に暮らしたペットは家族です。そのペットとの別れや死に対して、悲しんだり、苦しんだりするのはしごく自然で正常な反応です。この反応をペットロスと呼んでいます。ペットロスは、ペットと共に暮らした人にはだれにでも起こることです。ですから、ペットロスとはどのような状態なのかを知り、重症にならないようにする手だてを講じておきたいものです。


 
     
  ペットロスとは  
  ペットロスとは「ペットロス」とは「愛犬・愛猫を亡くした悲しみ」のこと。あまりのつらさに涙が止まらず、ひどく落ち込む飼い主さんは珍しくありません。むしろ、愛犬・愛猫の死を悲しむのは自然なこと。感情を無理に抑えず、存分に悲しみましょう。  
     
  ペットロスによる心と体の変化  
  変化は大きく4段階に分けられ、各段階を行き来しながら徐々に元気を取り戻します。  
 

第一段階 衝撃期
ショックが大きく愛犬・愛猫の死を受け入れられない
 愛犬が亡くなった直後は「何かの間違いだ」「そんなはずはない」と思う飼い主さんが多いですが、これは大きな精神的ショックから自分を守る反応。この衝撃期は、数時間から1週間ほど続きます。
この時期の飼い主さんは…
・死を受け入れられず、認めようとしない
・愛犬・愛猫の名前を呼んでしまう
・愛犬・愛猫がいた場所を見てしまう
・不眠や食欲不振など、体調が悪くなる

   

第二段階 悲痛期
悲しみが深まり、さまざまな感情がわいてくる
 悲しみが強くなり涙が止まらなくなりますが、このときよく鳴いて悲しみを開放してもかまいません。また、自分自身や周りの人への怒りや恨み、罪悪感などさまざまな感情もわいてくるようになります。この時期の飼い主さんは…
・涙が止まらず、寂しくて仕方ない
・愛犬・愛猫の死の原因を自分に求め、責める
・獣医や家族に怒りを感じる
・家事や仕事をする気が起きない

   

第三段階 回復期
ペットのいない生活を現実として受け入れ始める
 ペットが亡くなったことに諦めがつき、ペットのいない生活を現実として受け入れられるようになります。心の整理が進んで楽しかった思い出を振り返るようにもなるため、逆に「本当の悲しみ」が訪れる人も。
この時期の飼い主さんは…
・ペットの死について、後悔することが減る
・気持ちの整理がついて、泣く回数が減る
・楽しかった思い出を振り返るように
・他のペットを見ても落ち着いていられる

   

第四段階 再生期…
愛犬・愛猫の死から立ち直り,元の生活に復帰する
  亡くなった愛犬・愛猫を思い出として振り返られるように。ペットと楽しんだことや、ペットを通じて出会った人の思いを巡らせ、感謝の気持ちがわくように。ペットの死から半月〜数ヶ月ほど、長ければ数年かかることも。
この時期の飼い主さんは…
・愛犬・愛猫との暮らしを前向きに思い出す
・愛犬・愛猫への感謝の気持ちがわいてくる
・日常生活を支障なく送れるようになる
・新しいペットを迎えることを考える

 
     
  ペットロスの乗り越え方  
 

ペットロスの乗り越え方悔いのない最期を迎えるために…
 悔いのない最期を迎えるには、病気に早く気付いて治療を受けさせたり、納得のいく看取り方ができることが大切。また、生前に楽しい思い出をたくさんつくれていることも、悔いを少なくしやすいです。健康管理をしっかり行い、散歩や遊びなど愛犬・愛猫との生活を楽しみましょう。

   
ペット友達をつくっておく…
 ペットロスを理解してくれる人に気持ちを打ち明けると、充分に悲しむことができ、落ち込みから回復しやすいです。生前からペットを飼っている友達をつくって、話し相手になってもらうのもいいでしょう。
 
     
 

ペットを亡くした人と接する時の心がまえ

 
  ペットを亡くした人と接する時の心がまえ

愛犬・愛猫を亡くした人への接し方を誤ると、ペットロスを重くさせかねません。
・話を静かに聞き、共感の気持ちを表す
・悲しい気持ちを抑えないようにすすめる
・「がんばって」など元気付けない
・自分や知人のペットロス体験と比較しない

 
     
  木の芽どきの体調の崩しやすい季節です。お体をおいたわりください。  
     
  この記事は2016年5月に制作された内容です。  
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