坂井獣医科 Sakai Animal Hospital
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  2016年10月 犬のルーツついて3  
 

今回も前回に引き続き犬種ルーツのお話です。愛犬のみならず、愛犬のお友達のルーツを知ることで、よりよい関係をつくるヒントにしてください。

 
     
 

元 貴族犬のレーダーチャート元 貴族
シー・ズー、ポメラニアン、狆、キャバリア、パグ、ペキニーズなど

   
 

王侯貴族がかわいがる目的でつくられた犬たちです。外見が華やかな犬が多かったため、人に甘えるのが上手く愛情が足りていれば穏やか。プライドが高い犬も。

   
しつけのポイント
1. 散歩が苦手になりがち 抱っこで慣れさせて
 貴族の屋敷内など限られた環境で飼われていた名残で、見慣れぬものを見ておびえたり、知らない人に警戒し吠えることがあります。恐怖が先立ち、散歩に行くのが苦手になる犬も。その場合は抱っこで散歩をし、通行人や自転車、街の雑音などに少しずつ慣れさせようにしましょう。慣れると散歩を楽しめます。
   
2. 「来て+見て」で楽しく指示に従う練習を
 貴族と同等に大切に飼われていたため、プライドが高く、気が強い面が。「来て+見て」など、飼い主さんのところへ来て注目させる指示に従わせると、良質な関係が築けます。おやつを手に握り、離れたところにいる愛犬に「来て!見て!」と言い、愛犬が飼い主さんのところへ来て目を見たらおやつを与えほめて。
   
付き合いかたのポイント
1. 家族と触れ合える場所に愛犬のベッドを置こう
 人のそばにいることが好きな犬が多いので、飼い主さんと一緒の空間にいると気持ちが落ち着き、信頼関係が深まり深まりやすくなります。リビングなど、家族が集まる部屋には、愛犬用のベッドやハウスなどを置くようにします。これで愛犬は寂しさを感じずに、安心して休めるようになります。
   
2. スキンシップで愛犬の「かまわれたい欲」を満たして
 根っからの愛玩犬なので、飼い主さんにかまわれていないと感じるとストレスがたまり、噛むなどの問題行動を起こすことがあります。飼い主さんは一日に数回は、愛犬に声をかけながらブラッシングをしたり、全身をなでるなどのスキンシップの時間を持つように心がけましょう。
 
     
 

元 子役アイドル犬のレーダーチャート元 ファイター
フレンチ・ブルドッグ、ブルドッグ、ボクサーなど

   
 

牛や犬と戦うスポーツで活躍していたルーツの犬たち。性格は、勇敢で忍耐強い犬が多いです。牛の角の間をすり抜けたり敏捷に動けるよう体高は低めで、格闘の時に踏ん張れるよう、がに股。噛み付いたままでも息がしやすいよう鼻が短めです。

   
しつけのポイント
1. 引っ張りぐせは「おいで」で直そう
 元ファイター犬は、牛や犬に噛み付いたまま離れないよう頑張るため、重心が低く体重もあります。そのため、散歩中リードを引く力が強くなりがち。リードを引っ張った時は「おいで」と呼び、リードがゆるんで飼い主さんのもとに来たらおやつを与えてほめます。繰り返し練習すると引っ張りぐせの予防に。
   
2. くわえたものを「離す」習慣をつけよう
 噛み付いたものは離さない傾向にあるため誤食する心配があるこのタイプは、「離してもまたもらえる」と覚えさせ、離すことを教えて。犬用ガムとおやつを用意し、先にガムを与えます。次に、おやつを見せくわえたガムを落としたら、再度飼い主さんの手からガムを与え、食べきらせて。繰り返すと離すことに抵抗がなくなります。
   
付き合いかたのポイント
1. 飼い主さんに注目する遊びで仲を深めよう
 己の力だけを武器に戦ってきた独立心の強い元ファイター犬は、飼い主さんに甘えることが苦手。愛犬の名前を優しく呼んで、愛犬が振り向いたらおやつを与える遊びで、仲を深めて。この遊びを通じて、「飼い主さんに呼ばれるのが楽しい」と愛犬が感じれば、名前を呼ぶと喜んで駆けつけるようにも。
   
2. 怪我をさせない運動で楽しませてあげて
 パワーがあってたくましい元ファイター犬は、アクティブに動くことが得意。散歩で走ったり、引っ張りっこで遊ぶなどして楽しむと良好な関係を築けます。ただし、急な階段の上り下りや高所からの飛び降りなどは、がに股のため足に負担がかかりやすくなります。遊びや運動は足に気遣って行いましょう。
 
     
     
   いかがでしたか?それぞれのルーツに基づいたしつけ方をして、愛犬との暮らしをより楽しみましょう。  
     
  この記事は2016年10月に制作された内容です。  
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