/ 1月〈1〉 アレルギーについて(第3回)
アトピー性皮膚炎の診断順序および鑑別診断
かゆみの強い皮膚炎はアレルギー以外にもいくつかあります。痒い皮膚病の中からひとつずつ除外しながらアレルギーかどうか、アレルギーだとすればいったい何のアレルギーなのかを絞り込んでいきます。

犬猫でかゆみが強い疾患
1.疥癬
2.ノミアレルギー性皮膚炎
3.毛包虫症
4.膿皮症
5.マラセチア性皮膚炎
6.食事性アレルギー
7.アトピー性皮膚炎
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かゆみの強い場合皮膚を削り(数回)疥癬、毛包虫症、マラセチア性皮膚炎でないことを確認します。ノミがいればノミアレルギーを疑い、駆除したうえでもう一度確認します。ノミがいなければ、膿皮症がないか確認します。以上のいずれかにもあてはまらなければ、食事性を疑い除去食試験を行います。それでも改善しなければ、アトピー性皮膚炎の可能性が高くなります。

血液検査
採血して血清中のIGE抗体を調べることにより、アレルゲンを検出します。採取した血清を検査センターに送り何に対してアレルギーがあるのか調べます。

皮内反応試験
動物の胸の周りの毛を刈り、その部位の皮膚に数種類のアレルゲンを直接注射して、その反応をみます。アレルギーがあると注射した場所が、赤く腫れ上がります。

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1月〈2〉 アトピー性皮膚炎の主な治療方法

この記事は2010年1月現在制作された内容です。記載内容は予告なく修正、変更を行なう場合が有ります。
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