/ 5月〈1〉ハエウジ症について
こんにちは。5月は長期連休もあり、お出かけする機会も多くあるかと思います。また、気温も暖かくなり寒い時期にはなかったような問題も出てきます。
今回のテーマはハエウジ症についてです。高齢になった動物や歩くことが困難で排尿、排便の問題がある動物には注意して欲しい症状になります。

ハエウジ症ってなに?
動物病院には、寄生虫に感染した犬や猫がしばしば来院しますが、今回のテーマである「ハエウジ症」は、他の寄生虫と比較するとまれな疾患です。しかし、衛生的な知識がないと容易に発生します。犬や猫のハエウジ症の治療、予防のポイントは、傷口などの患部を清潔に保つこと、つまり適切に看護してあげることと、衛生的な環境で飼育してあげることです。

衛生的な環境で飼育
ハエはどんな生き物か?
地球上には、数千種類のハエが動物や人に密接した環境で生息しています。日本にもイエバエ科やクロバエ科、ニクバエ科などに属する100種類以上のハエが存在します。ハエは生物学的にはカブトムシやクワガタムシと同じ昆虫に分類され、成長の過程で幼虫(ウジ)からサナギへ、サナギから成虫へと変態します。
成虫の体は頭と胸、腹の3部に区分され、胸部には3対の歩脚が備わっています。

衛生的な環境で飼育
ハエの生態について
ハエの雌が産卵する場所は、幼虫が生息しやすく、幼虫の餌となる有機物が豊富にあるところです。ハエの種類によって集まる場所が異なります。イヌバエは植物質の多いごみために、キンバエは動物質の多いごみためや動物死体に卵を産み付けます。また、ニクバエやオオイエバなどは便所やごみため、動物死体などに産卵します。多くの種類は卵を産みますが、ニクバエやクロイエバエは体内で卵が孵化するため幼虫を産みます。卵は乾燥に弱く、40℃以上や15℃以下の温度では死滅します。つまり、適度な湿気と動物の体温くらいの温度がある場所を好みそういう環境がそろえば発育し(約1日)孵化します。

衛生的な環境で飼育
幼虫は円筒形、無脚のウジ型で孵化直後は約1mmの大きさです。動物の死体、排泄物、腐敗した植物などを盛んに摂食して発育しわずか約2日後には約15mmになります。乾燥と高温に弱く、暗いところを好み、1週間後にはサナギになります。さらに約1週間のサナギの時期を経ると成虫になります。

成虫は翅を持って移動します。成虫は春から秋までの季節に盛んに活動し、特に明るい場所を好むため、晴天の日の昼間に活発に動き、雨天や曇天の日、夜間には静止していることが多くなります。成虫は人の食物や家畜の飼料などを摂食し、種類によっては血液を餌とします。

5月〈2〉 ハエが動物や人にもたらす病害について

この記事は2010年5月現在制作された内容です。記載内容は予告なく修正、変更を行なう場合が有ります。
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