坂井獣医科 Sakai Animal Hospital
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  2014年3月 尿路結石症(尿石症)について  
 

日を追うごとに春が深まり、身も心もほっくりしてくるこの頃。それでも日が陰るとまだ寒い時も。今回は寒い時期に増える病気「尿路結石症」と特集してみます。

 
     
 

☆「こんな症状は尿石症?」尿路結石症(尿石症)の症状
(緊急)おなかの下のほうを触ると、硬いものに触れる
(緊急)おしっこがまったく出ない
(緊急)おしっこをする時に痛そうに鳴く
猫画像01・頻繁におしっこに行く
・おしっこに血が混じっている
・おしっこが濁っている
・トイレ以外でもおしっこをしてしまう
・トイレにいつもより長くいて、少しずつしかおしっこが出ない


 
     
  ◎尿路結石の原因
おしっこの量が減る(おしっこが濃くなる)
   猫は、もともとおしっこが濃く結石ができやすい。太ってしまってあまり動かなくなったり、季節の変化などの影響で水を飲む量が減ると、ますますおしっこがこくなり、結石ができやすい状態になります
おしっこの中にミネラルなどの量が増える
   おしっこの中にマグネシウムやカルシウムなどのミネラルが多くなるとそれらを材料とした結石ができやすくなります。
おしっこがアルカリ性に傾く
   食事などが原因でおしっこがアルカリ性に傾くと、ストルバイト結石ができやすくなります。
細菌に感染している
   細菌による尿路感染が原因のひとつです。菌が出す酵素によってアンモニアができ、これによっておしっこがアルカリ性に傾き、ストルバイト結石ができやすくなります。
 
  尿管結石レントゲン画像  
  ◎尿路結石症の治療
 結石の種類によって異なりますが、結石が大きくなってしまった場合は手術によって取り除くことがあります。また、専用の療法食に切り替えることで、おしっこの状態を整えることができます。ストルバイト結石の場合はおしっこのPHを整えることで結石が溶けることが期待できます。

 
     
  ◎尿路結石症は猫が比較的かかりやすく危険な病気
猫画像01 尿路に砂や石のような物質ができるのが尿路結石で、猫では膀胱や尿道での結石が多く見られます。結石ができると、膀胱や尿道が傷つき、痛みや出血、頻尿などの症状が見られます。特にオスの場合は途中で詰まっておしっこがまったく出なくなると、非常に危険で命にも関わります。猫はそもそもおしっこが濃いため、結石ができやすい動物といえます。特にオスは尿道が細く、長いため石が詰まりやすい体の構造をしています。普段からおしっこの量や状態をよく確認するようにしましょう。

 
     
 

春の暖かい日差しに誘われ、菜の花も今が盛りと咲き誇っています。春の陽気に包まれて、ぜひのんびりとお出かけしてください。

 
  この記事は2014年3月に制作された内容です。  
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