坂井獣医科 Sakai Animal Hospital
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診察室日記
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  2017年1月 犬のルーツついて4  
 

今回も前回に引き続き犬種ルーツのお話です。今回は牧場スタッフ犬とガードマン犬を特集します。

 
     
 

元 牧場スタッフ犬のレーダーチャート元 牧場スタッフ
シェットランド・シープ・ドッグ、wコーギー、ボーダー・コリー、シェパードなど

   
 

農場や牧場などにいる羊や牛などの群れをまとめ、小屋に移動させたり、オオカミなどから家畜を守っていた犬です。自分より大きな体格の動物の群れを誘導していたため、知的で活発な犬が多いです。

   
しつけのポイント
1. バイクや自転車など動くものを追いやすいので注意
 羊や牛の群れを追っていた元牧場スタッフ犬は、バイクや自転車、小さな子供など走り行くものを見ると、つい追いかけながら吠えたくなる習性をもっています。散歩中に追いかけるとリードが引っ張られ、飼い主さんの転倒の原因にも。バイクや自転車が来たら、おやつなどで気をひいて通り過ぎるのを待ちましょう。
   
2. 噛むことで要求しやすいので注意しましょう
 牛や羊の足を軽く噛んで群れをまとめていたため、飼い主さんにして欲しいことがあると、軽く噛んでコントロールしようとすることが。噛んで遊びに誘ってきたり、かまってほしいとアピールしてきた時は、無視して反応しないようにしましょう。少しでも反応すると、なんでも噛んで誘導しようとします。
   
付き合いかたのポイント
1. たくさん指示を出して「仕事」をつくると楽しめる
 広い牧場内を活発に動き回って忙しく働いていた元牧場スタッフ犬は指示を出して「仕事」を作ってあげると絆を深められます。飼い主さんはおすわり、まて、おいでなどを覚えさせ、一日に30回ほど指示を出して「仕事」をさせて。働いている充足感が味わえて飼い主さんへの信頼も高まります。
   
2. 頭を使う「タッチ」ゲームで仲良くなろう
 頭を使う遊びでふれあうとより仲良くなれます。飼い主さんは、フードかおやつを握った手を愛犬の目の前に持っていき、そのままじっと待ちます。愛犬が飼い主さんの手に鼻をつけたら「タッチ」と言い、握っていたフードを与えてほめます。慣れてきたら、徐々に遠くから「タッチ」で呼んで難易度を上げてみましょう。
 
     
 

元 ガードマン犬のレーダーチャート元 ガードマン
柴、秋田犬、ドーベルマン、チャウ・チャウ、グレート・デーンなど

   
 

縄張りに侵入者がいると真っ先に駆けつけて、飼い主さんに知らせる勇敢で頼もしい犬です。不審者に対して「激しく吠えて寄せ付けないようにする」柴、秋田と、「容姿で威嚇する」ドーベルマン、チャウ・チャウ、グレート・デーンのタイプ。

   
しつけのポイント
1. 縄張りへの「侵入」に慣れさせよう
 不審者を追い払っていた元ガードマン犬は、来客時のインターフォンが鳴ると自動的に警戒して吠える犬が多いようです。インターフォンが鳴ったら、愛犬におすわりの指示を。できたらほめておやつを与え「インターフォンの音=いいこと」と覚えさせ、音に対する警戒心を解きましょう。
   
2. 吠えたら「シッ!」と声をかけ我に返らせて
 物音に敏感な元ガードマン犬は、窓の外から物音がすると吠えて、不審者を寄せ付けないようにする傾向があります。愛犬が吠えた時は「シッ!」などと声をかけ、愛犬の意識が飼い主さんに向くようにして警戒心を解きましょう。愛犬が飼い主さんを見て吠えやんだら、3秒以内におやつを与えましょう。
   
付き合いかたのポイント
1. お客さんから大好きなおやつをもらおう
 警戒心さえ解けば人と仲良くなる犬が多いです。飼い主さんは、意識して家にお客さんをたくさん呼びましょう。人の出入りが多い家ほど、犬の縄張り意識が薄れ、人とフレンドリーになれます。さらに、食いしん坊な犬が多いのでお客さんが来たときは、愛犬の一番好きなおやつを与えてもらうと効果的です。
   
2. 留守番時は楽しめる工夫してあげて
 24時間、家や家畜を守り続けていた元ガードマン犬は、長時間の
留守番が続くと家を守りすぎてしまう傾向が。留守番をさせる時は噛んで楽しめるゴム製おもちゃなどを与え「警戒」しなくてもいいよう楽しませたり、飼い主さんがいつも聞いている音楽を流すなどして
安心感を与えるようにしましょう。
 
     
     
   いかがでしたか?かつて人のためになっていた行為が、人の生活の変化によって好まれない行為になってしまうのは悲しいですね。犬種ごとの特性を生かしたトレーニングで愛犬とのいい関係を築きましょう!  
     
  この記事は2017年1月に制作された内容です。  
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