坂井獣医科 Sakai Animal Hospital
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診察室日記
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  2017年10月投薬について  
 

 突然ですが、皆さんお家のペットにお薬を上手にあげられますか?「うちの子は病気をしたことがないから、お薬知らず!」という方も、いざという時慌てたり困ったりしないように、ぜひ御一読ください!

 
     
 

錠剤の場合

  錠剤の場合〈直接口の中にお薬を入れる方法〉
 これができれば一番安心です。食欲がない時でもこの方法をマスターしていれば、「どうやってもお薬を飲んでくれない!」という事態を避けることができます。
 この方法を成功させるには、『投薬する側』『投薬される側』お互いが投薬に慣れていることが大切です。
 小さな頃から、おやつやごはんなどをお薬に見立てて練習できるのが理想です。

〈チーズやお肉、投薬用トリーツなどの匂いの強い物でお薬を包んで食べさせる方法〉
 ストレスの少ない方法です。なるべく匂いの強い物で錠剤を包むと良いでしょう。その際に気を付けることがあります。
 まず、ペットの目の届かないところでこっそりお薬を包みます(冗談に思われるかもしれませんが、本当に鋭い子がいます…)。この時に、お薬の入っていないものをいくつかと、お薬を包んだものを用意します。
 最初にお薬の入っていないものを与えます。挙動不審になってはいけません!
 問題なく食べてくれたら、お薬入りのものを与えます。すぐにまた、お薬の入っていないものを与えてお薬の存在を悟られないようにごまかしましょう!

   
粉・顆粒
 

※粉薬はさほどでもないのですが、顆粒タイプには溶けると苦みが出るものがあります。
〈ウェットフードやチーズなどに混ぜて与える方法〉
 食欲があれば、ウェットフードやチーズなど匂いの強い物に混ぜて与えます。その際に、混ぜるものは一口サイズにしましょう。空腹の時ほど疑いなく食べてくれるので、先にお薬を混ぜたものを与えてからいつものご飯を与えるようにしてください。

〈苦みの少ない薬の場合、上顎や歯茎に塗り付ける方法〉
 少量の水を加えて、指に粉薬を付着させます。そのまま上唇をめくって歯茎に塗り付けてなめさせます。
 わんちゃんは上手くいくことが多いですが、ねこちゃんは嫌がって吐き出してしまうこともあります。中には、薬の苦みで口が泡々になってしまう子もいます。

   
水薬
   当院では水薬は、大体少し甘くしてお出ししています。
 また、鳥類・ハムスター・ウサギさんには水薬を処方することがほとんどです。水薬の場合
水薬、鳥類の場合
 
     
  ハムスターの投薬風景 写真の子は甘いものが大好きなので、お薬の入れ物を見せると近づいてくるそうです。
※うさぎの投薬は基本仰向けにして行いますが、特に骨がもろい生き物なので力加減に注意が必要です!タオルで体を包んであげると落ち着く子が多いです。
 いかがでしたか?もしもの時のために投薬の仕方を覚えておけば、落ち着いて対処できます。とにかく、スムーズな投薬は『慣れ』です。これを機に投薬の練習にチャレンジしてみてください!
上手に飲めたら、ほめてあげましょう。
 
     
  この記事は2017年10月に制作された内容です。  
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